神戸大学の英語の入試対策

神戸大学の英語の入試対策

関西でも3本の指に入る難易度を誇る神戸大学。実際に過去問を見てみても「何をすれば良いかよく分からない」という人も多いのではないでしょうか?

このページでは、実際に神戸大学に合格者も出した高校生専門塾シードタイムズが、過去5年間の神戸大学の英語の入試傾向を紹介し、目標点数や対策、おすすめの参考書などを徹底解説しますので、ぜひ参考にしてください!

このページでは以下のような疑問を解決できます↓

こんな疑問を解決できます!
  • どんな問題が出題される?
  • 難易度は?
  • おすすめの参考書は?
  • 対策は何をすれば良い?

このような悩みを持った受験生はぜひ参考にしてみてください!

神戸大学のレベルを解説した記事はこちら↓

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神戸大学 英語の配点・出題形式

まずは神戸大学の英語の配点や出題形式を見てみましょう。

試験時間:80分

125点満点

過去5年の大問別の出題形式は以下の通りです。[ ] 内は配点です。

20222021202020192018
大問Ⅰ長文[35]長文[35]長文[45]長文[30]長文[35]
大問Ⅱ長文[35]長文[35]会話[35]長文[35]長文[30]
大問Ⅲ会話[30]会話[30]長文[45]会話[30]会話[30]
大問Ⅳ英作文[25]英作文[25]英作文[30]英作文[30]
神戸大学 英語の過去5年間の大問別の出題形式

毎年ほぼ同じ形式での出題ですが、2020年度のみ英作文が大問Ⅰと大問Ⅲに組み込まれていました。

直近の2年は形式・配点共に同じになっています。

2020年度を除くと読解問題3題+英作文1題という出題形式は変わっておらず、80分という試験時間を考えると全体的に時間が足りない傾向にあります。

大問毎の詳しい出題傾向は後ほどじっくり解説します。

神戸大学 英語の難易度・目標解答時間

大問毎の難易度と目標解答時間の目安は以下の通りです。

2023年度の場合難易度目標解答時間
大問Ⅰ(長文)標準~やや難15分~20分
大問Ⅱ(長文)標準~やや難15分~20分
大問Ⅲ(会話)標準15分~20分
大問Ⅳ(英作文)やや難15分~20分
神戸大学 英語の大問毎の難易度・目標解答時間

全体的な英文のレベルや設問のレベルは標準的なものがほとんどですが、時間が足りないという点を考慮して難易度をやや難とした大問もあります。

また、中にはレベルの高い単語や設問が見られますが、そういった問題に時間を使いすぎず解ける問題から解いていく意識が重要になります。(後ほど解説)

神戸大学 英語の目標得点率

こちらの記事で詳しく解説していますが、共通テストの点数がボーダー得点率と同じとした場合、神戸大学の二次試験での最低得点率は50%~60%ほどです。

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なので、英語が得意な人は7割、英語が苦手な人でも5割を目標点数として過去問演習をしましょう。

また、先ほども述べましたが、目標得点率からみても完璧を目指すのではなく「解ける問題から解いていく」意識が重要になることが分かります。

神戸大学 英語の大問毎の傾向と対策&おすすめの参考書

ここからは神戸大学の英語の大問毎の傾向と対策、おすすめの参考書を紹介していきます。

大問Ⅰ・Ⅱ<長文読解>の傾向

小問数:4問~6問

出題形式:空所補充/日本語での内容説明(25~35字程度)/下線部和訳/内容一致問題

文法問題・知識問題は出題されておらず、文意を問う問題がほとんどです。

500語~600語ほどの英文で標準的な読みやすさであると言えますが、一部ハイレベルな単語が見られます

実際に出題された英単語
  • 難単語:mitigate,evade,rotting,ingredientなど
  • 多義語:objective,measureなど
  • 派生語:exposure,dimmer,detectable,depressing,intuitive,contradictoryなど

上にあげた単語は下線部の中に入っていたり選択肢の中に入っていたり、もしくは文脈上重要で無視できない単語ですが、かなりハイレベルであることが分かりますね。

例えば、2022年度 大問Ⅰの下線部和訳問題では上にあげたmitigateが下線部内に含まれており、この意味を推測して答えなければならない問題でした。

(ちなみに、本文中でmitigateはこの下線部内の一回のみの登場でした)

このように、見たことが無い難単語に出会っても文脈から推測して解答する必要があります。

また、多義語・派生語もよく出題されています。

objective→客観的な/目標、目的 measure→~を測る/方策

exposure (expose)、dimmer (dim)、detectable (detect)、depressing (depression)、intuitive (intuition)、contradictory (contradict) など、英単語帳の見出し語として載っていないが派生語としては載っているような単語が出題されています。

さらに、神戸大学の長文問題の特徴として、「一文を正確に訳す力」と「文脈を読む力」を試す問題が出題されます。

空所補充問題では前後の文脈から推測する力が、内容説明や内容一致問題では文章全体の流れを把握する力が、下線部和訳問題では一文を正確に訳す力が試されます。

大問Ⅰ・Ⅱ<長文読解>の傾向 まとめ
  • 英文自体は標準的だが、ハイレベルな語彙力が求められる
  • 単語帳に載っていないレベルの難単語も和訳問題で聞かれる
  • 日本語での内容説明問題や内容一致問題が出題される
  • 英文の理解度が試される選択・記述問題が出題される傾向

大問Ⅰ・Ⅱ<長文読解>の対策&おすすめの参考書

①単語帳に載っていない難単語まで覚える必要はありませんが、まずは「ターゲット1900」などの2000語レベルの単語帳の派生語や多義語までしっかり覚えることが、何よりの対策になります。

②次に、和訳問題の対策としては、「入門英文問題精講」や「入門英文解釈の技術70」などで構文の知識と文構造の把握をマスターし、一文を正確に訳す力をつけましょう

③最後に、「英語長文ポラリス2 応用レベル)」や「やっておきたい英語長文500」などの本番に近いレベルの文章で全文和訳を行うのがおすすめです。自分の和訳と解説の和訳を照らし合わせることで自分の足りない部分に気づくことができ、文脈の把握能力が上がっていきます。

大問Ⅰ・Ⅱ<長文読解>の対策 まとめ
  • 単語帳の見出し語だけでなく、派生語・多義語までしっかり覚える!
  • 英文解釈の参考書で、一文を正確に訳す力を身につける!
  • 長文問題集で全文和訳を行い、文脈の把握能力をつける!

大問Ⅲ<会話文>の傾向

ここからは会話文の傾向と対策を見ていきましょう。

小問数:3問~5問

出題形式:同意表現/空所補充/和訳/内容一致/内容説明(30~40字程度)

会話文特有の文脈の把握の難しさがありますが、標準的なレベルと言えます。

会話表現に自信のない人は必ず復習しておくようにしましょう。

実際に出題された会話表現

Is something up?” “You know I love you.” “I mean, congratulations.”
“I don’t want to you to think me as, I don’t know, out of my mind.”
“Sometimes I feel embarrassed telling stuff like that because it just seems stupid.”
For what?” “No way!” “It doesn’t matter.” など

また、長文読解同様、設問形式はすべて「知識を問う問題」ではなく「文脈の理解度を問う問題となっています。

つまり、知識は前提として、内容説明問題や内容一致問題に対応するためにはしっかりと会話の流れを終えている必要があります。

大問Ⅲ<会話文>の傾向 まとめ
  • 標準的な会話表現が出題される
  • 知識は前提で、問われるのは文脈の把握能力

大問Ⅲ<会話文>の対策&おすすめの参考書

①「Next Stage」や「Scramble」などの問題集に掲載されている会話表現を一通り覚えましょう。

この時、丸暗記ではなく実際の使われ方や情景を調べてイメージとともに覚えることをおおすすめします!

会話表現は、「直訳」と「実際の意味」がずれていることが多いので、丸暗記では試験本番にド忘れしてしまう可能性があるからです。

②特に苦手な人は「英会話問題のトレーニング」や「神戸大学の英語15カ年」で会話文にしぼって対策をすると良いでしょう。

この時も、必ず「文脈を押さえる」ということを意識しましょう

会話文の問題ではしばしば、「会話のキャッチボールに飛躍がある」ように感じますが、これは前後の文を正しく把握できていないからです。解答解説で正しい和訳を確認し、自分の認識とのずれを確認するようにしましょう。

大問Ⅲ<会話文>の対策 まとめ
  • 問題集掲載の会話表現を、情景とともに覚える!
  • 会話文の演習を積み、文脈の把握力をつける!

大問Ⅳ<英作文>の傾向

ここからは英作文の傾向と対策を見ていきましょう。

小問数:2問

出題形式

年度テーマ(1) 出題形式 / 語数(2) 出題形式 / 語数
2022制服の義務化英語での内容説明 / 40語意見論述 / 70語
2021日本人の内向き志向英語での内容説明 / 40語意見論述 / 60語
2020生態系の保護/禅について意見論述 / 60語意見論述 / 70語
2019礼金について意見論述 / 60語意見論述 / 60語
2018温泉のマークについて意見論述 / 60語意見論述 / 60語
英作文 年度別 テーマ・出題形式

テーマは例年バラバラですが、60語~70語の意見論述が頻出です。

過去5年間、和文英訳は出題されていません。あくまで自由英作文形式となります。

また、意見論述だけでなく、2021・2022年度には下線部についての英語での内容説明が出題されています。

いずれの形式であっても「英語で文章を作る」ということに変わりはないので、特に意識する必要はありません。以下に挙げる対策ができていれば新出の出題形式でも対応できるので、参考にしてください。

大問Ⅳ<英作文>の対策&おすすめの参考書

現役生の場合、英作文対策まで手が回らないことが多いと思います。そんな中でも最低限これだけはやっておいて欲しい対策をまとめました。

①まずは英作文の表現のパターンを「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」などでインプットしましょう。
「AはBによって決まる」⇒ “A depend on B” のようにある程度のパターンを持っておくことが第一です。

②次に、過去問や問題集などで自由英作文の演習をしましょう。この時意識することは、「自信がある表現しか用いない」ことです。英作文では文法ミスや表現ミスがあると減点されてしまうので、少々ずれていても自分の知っている表現に置き換えて書くことがベターです。

神戸大学 英語の入試対策まとめ

ここまで神戸大学の英語の配点・難易度・目標解答時間・大問別対策などを見てきましたが、総じて言えることは「英文を正しく理解する力が求められている」ということです。

この傾向が出題形式にも表れていましたね。

逆に言うと、長文の読解力が身に付けば神戸大学の英語の点数は安定するはずです。

もちろん読解力には単語・文法・熟語などの暗記が必要ですが、長文を正しく理解するということを意識して日々の学習に取り組めば必ず合格点が見えてきますので、総合的かつ計画的な学習を心がけて頑張って下さい!

 教務主任 中西将太
 教務主任 中西将太

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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